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ディーター・ラムスの「グッド・デザインに必要な10の原則」について改めて考えてみる

こんにちは、Holmesでデザイナーをしています竹内です。
この記事は Holmes Advent Calendar 2020 - Qiita 22 日目の記事です。

今回は、私がデザインをする上で、思考の基準となっている、ディーター・ラムスの「グッド・デザインに必要な10の原則」について、自分の考えを交えながら語っていきたいと思います。

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ディーター・ラムスとは

ディーター・ラムスは、1950年代ごろから活躍されている、ドイツ出身のインダストリアルデザイナーです。

巨匠です(BraunやVitsœのデザイナーとして有名な方です)。

「グッド・デザインに必要な10の原則」とは、ディーター・ラムスが70年代ごろに定義したデザインの原則です。

グッド・デザインに必要な10の原則

  1. Good Design is innovative. (革新的である。)
  2. Good Design makes a product useful.(良いデザインは製品を便利にする。)
  3. Good Desgin is aesthetic. (良いデザインは美しい。)
  4. Good Desgin makes a product understandable.(良いデザインは製品を分かりやすくする。)
  5. Good Desgin is unobtrusive.(良いデザインは慎み深い。)
  6. Good Desgin is honest. (良いデザインは、誠実である。)
  7. Good Desgin is long-lasting. (良いデザインは恒久的だ。)
  8. Good Desgin is thorough down to the last detail.(良いデザインは首尾一貫している。)
  9. Good Design is environmentally.(良いデザインは環境に配慮する。)
  10. Good Desgin is as little design as possible. (良いデザインは可能な限りデザインをしない。)

語ってみる

「グッド・デザインに必要な10の原則」を自分の考えなりに語ってみます。
私の主観がかなり入ってますのでそこはご容赦ください。

1. Good Design is innovative.

良いデザインは革新的である。

デザインが革新的というのではなく、進んだ技術と常に協力関係にあるデザインということ。 既製品をなぞるではなく、またあえて新奇性があるように見せたものではなく、 発展いく技術とともに進化してくデザインと解釈しています。

革新的ということは、ユーザーを感動させ、そして愛され、それが普遍なものになり、良いデザインへの認識へと発展していくものと思います。(ほんとうは、登場したその時から良いデザインということだとは思いますが、万人へと考えたときに皆がその革新的なものに触れられる機会やタイミングも要素としてあるのではないかと思います。)

この言葉を知る前でしたが、心に残った言葉があります。
すこし昔、NHKのプロフェッショナルという番組で工業デザイナーの吉岡徳仁さんが吉岡徳仁さんが言っていた言葉です。

木の時代に作られた鉄のパイプのイスは、今から見れば普通だが、当時は革新的だったはず。自分も、これから未来では『普通』になるような新しいデザインをしたい

まさにこういうことではないかと思います。 未来では普通になる(定着すること)デザインが、その時点での革新的で良いデザインだと思います。

2. Good Design makes a product useful.

良いデザインは製品を便利にする。

これは読んで字の如しですね。
製品は使われるためにあるもの、実用性がなければ良いデザインとは言えません。

私たちデザイナーの力の発揮どころで、機能を最大化させるのもデザイン次第と言っても過言ではないかと思います。

3. Good Desgin is aesthetic.

良いデザインは美しい。

美しさは製品には必要不可欠。
とくに日常的に使われるものは、心理的な面でも美しくないと長く愛されるプロダクトにはなりません。 古来より美しいものは心を豊かにし、感動を与えるものと考えられているからでしょうか。

美しさとは何かというと、 私は、この10の原則にある以下により構成されるものと解釈しています。

  • Good Design makes a product useful. (良いデザインは製品を便利にする。)
  • Good Desgin makes a product understandable. (良いデザインは製品を分かりやすくする。)
  • Good Desgin is as little design as possible. (良いデザインは可能な限りデザインをしない。)

4. Good Desgin makes a product understandable.

良いデザインは製品を分かりやすくする。

わかりやすくなければ、作ったものの価値は当然半減します。 どんなに機能がよくても使い勝手が悪く、多くの手順を踏むようなデザインは誰にも愛されません。

わかりやすいとは何か、極端にいうと製品自体が語り、説明不要なもの。 目的を達成しやすい導線になっていることが、わかりやすいということだと思います。 10原則の中の Good Desgin is as little design as possible.(良いデザインは可能な限りデザインをしない。) に通じますね。

身近なものでいうと、iPhoneみたいなイメージでしょうか、iPhoneは説明書もほとんどなく、直感的に操作できるので、長い間、愛されているのでしょう。

5. Good Desgin is unobtrusive.

良いデザインは慎み深い。

わかりやすく言うならば、おしつけがましくないということでしょうか。
製品は芸術品や装飾品ではないので、デザインが独り歩きしないことが望まれることと解釈しています。

また、ここは機能にも言えることかと思います。
作り手の想いが強すぎて、プロダクトアウトにならないことも重要で、ユーザーファーストを根底に持つことが大事だということですね。

6. Good Desgin is honest.

良いデザインは、誠実である。

ここは言うまでもないですね。
誇張や、約束できない操作でユーザーを惑わせない。

7. Good Desgin is long-lasting.

良いデザインは恒久的だ。

短いトレンドを反映させた製品は、あまり長持ちしません。
ファストファッションのように、使い捨てのサイクルが早くなってしまい、 何年、何十年と愛されるプロダクトにはならないということと解釈しています。

ここはとても、難しいところです。 デザインはトレンドを追いやすく、ここに陥りやすいのではないかと思います。

個人的な考えですが、最近の WEBデザインのトレンドとして、 フラットデザインからマテリアルデザインがトレンドになっていることは、 個人的には現在はとてもいい流れができていると思います。

余分な要素を取り除き、シンプルに削ぎ落とした最小限のデザインのフラットデザインから、そこに現実世界のルール(奥行きや立体感、質量など)を足すことにより直感的な操作を促すマテリアルデザイン
ここは、この10の原則の以下に当てはまるところだと思います。

  • Good Desgin makes a product understandable. (良いデザインは製品を分かりやすくする。)
  • Good Desgin is as little design as possible. (良いデザインは可能な限りデザインをしない。)

8. Good Desgin is thorough down to the last detail.

良いデザインは首尾一貫している。

曖昧なものを作ってはいけないということだと解釈しています。
曖昧なものは、それがユーザーへの不安につながってしまうということだと思います。一貫していないということは、ユーザーが操作していく上での予測や期待に背いてしまうことになり、ユーザーの体験を悪いものとしてしまう。

9. Good Design is environmentally.

良いデザインは環境に配慮する。

こはちょっと省略します。すみません…

10. Good Desgin is as little design as possible.

良いデザインは可能な限りデザインをしない。

字面だけ見ると、「んんん?」となってしまいそうですが、 これは、ユーザーに目的を達成してもらうために、できるだけその妨げになるものを削っていけば、 Good Desgin makes a product understandable. (良いデザインは製品を分かりやすくする。)につながり、わかりやすいことの実現を可能にするということだと解釈しています。

また、重要でない箇所のデザインに時間をそそいでも、それはユーザーの助けにならず、 ユーザーに余計な時間を使わせてしまうかもしれない、ミスリードを起こすかもしれないとも考えられますね。
双方にとって無駄なエネルギーを生んでしまうのであれば、必要なものに重点をおき、より良いものを作っていくことが大切ということですね。

まとめ

この10の原則に出会ったのは、プロダクトデザイナーを目指していた学生の頃で、改めて振り返ってみると、さまざまな分野に対応できる原則であると感じました。 10の原則は一つひとつが独立したものではなく、何一つもかけてはならない、とても良く考えられた原則だと思います。

ここに出てくる原則は当たり前のことかもしれません。 10の原則を何一つ欠けることなくデザインに反映させることは難しいですが、特に以下の2つには意識を置いて、開発に挑みたいと考えています。

  • Good Desgin makes a product understandable.(良いデザインは製品を分かりやすくする。)

  • Good Desgin is honest. (良いデザインは、誠実である。)

我々の作るプロダクトが、この10の原則を体現し、多くのユーザーに愛されることを考えながら、デザインに取り組んでいきたいと思います。

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